アウトソーシング化が進む一方で、医療業界全体では派遣スタッフは減少傾向にあります。これまで派遣を行っていた会社も、業務委託に切り替えるという流れになってきていますが、ニーズがなくなったわけではありません。とくに、業務が細分化している大きな病院などは、業務委託と並び派遣社員は多くいます。派遣には「一般派遣」「特定派遣」「紹介予定派遣」の三種類がありますが、ここでは一般派遣を例にとって説明します。
派遣のメリット
派遣の仕事は、派遣社員、派遣会社、派遣先の病院の三者によって成り立っています。派遣社員が働く場所は病院ですが、給与は病院ではなく雇い主の派遣会社から支払われます。
メリットは、自分の希望に合った勤務先を派遣会社が探してくれるため効率的だという点です。
他にも、勤務時間や勤務期間を選べるという点も大きなメリットでしょう。一般的に派遣社員は、契約期間が決まっています。初めから「3か月だけ」「半年だけ」といった働き方もでき、先の予定が立てやすいといえます。
また、場合によっては契約を更新することもできます。患者さんが多くなる午前や午後だけなど、医療機関が忙しい時間帯だけの短時間勤務も可能です。
また、契約と異なる不当な仕事内容や、人間関係のトラブルなどがあった場合も、派遣会社が間に入って交渉してくれるため、安心して働けることもメリットです。
勤務先を探してくれることと、働く期間を選べることがメリット
派遣のデメリット
派遣の場合、交通費が時給に含まれることが多く、支給されないことがほとんどです。
派遣の時給は比較的高めですが、往復の交通費1か月分となると、負担は大きいものです。その他にも、賞与や退職金などの手当てがなく、長く働く場合は正社員と比べて収入に大きな差が出てきます。
また、派遣された勤務先が働きやすく、ずっと仕事を続けたいと思っても勤務先の業績悪化などで契約が更新されなければそこで終了です。契約期間が満了するたびに勤務先が変わってしまうケースもあります。ただし、契約期間の途中で一方的に契約解除をすることは法律で禁止されているため、突然仕事を失うという心配はありません。
各種手当てがなく、契約が満了する度に勤務先が変わる場合も…
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