どんな状況でも諦めなければできる仕事だと思います!

interview01_01市立病院勤務

八木直子さん

皆さんこんにちは。今回は市立病院で医療事務のお仕事をされている、八木直子さんにお話を伺ってきました。

医療事務を目指したきっかけは?

三澤:さっそくですが、八木さんが医療事務を目指したきっかけは何でしたか?

八木:はい、私の場合は大学在学中に結婚、出産のため中退という経緯がありまして、それがきっかけでした。その時に「一生使える資格をとって働きたいなと」思っていたところ、母親からのアドバイスを受け、医療事務なら子供がいても働けるよ、と聞きましたのでそちらの資格を取得し、医療事務の仕事を目指しました。

三澤:お母様が勧めて下さったのですか?

八木:はい、母の友達で医療事務の仕事をしている方がいて、その方のお話から「医療事務なら家庭があっても働けるよ」と聞きまして、自分にも自信をつけたかったので、そういう資格をとって働こうと思いました。

三澤:なるほど。現在息子さんは1歳でいらっしゃって、えっと保育園ですか?

八木:はい、保育園に通っています。

三澤:お子さんが保育園に通っていて、時間的にはフルタイムでも、週三日の勤務ですから、半分は息子さんと居ることができるんですね。

八木:はいそうですね。それが今は一番大切ですね。
子供がまだ小さくて、かわいい盛りなので、なるべく一緒に居たいという事を考えまして、時間帯も子供に合わせて働きたいなと思った時、これが本当ににちょうど良いですね。

三澤:そういう意味では今の八木さんのライフスタイルにピッタリ合ってるのが医療事務のお仕事なんでしょうか?

八木:はい、とても合っていると思います。

取得した資格について

三澤:八木さんは、3つの資格を取得されていますが、現在このお仕事をされてから9ヶ月ですよね?資格はその前に取得されたのですか?

八木:はい、まず3ヶ月の通学で2級メディカルクラークの資格を取得して、その後2~3ヶ月で、メディカルオペレータ、ドクターズクラークをこちらも通学で取得しました。

三澤:約半年で3つも取得したんですね。

八木:私は大学を辞めてしまったので、手に職みたいな資格を取ろうと思った時に、まずメディカルクラークをやってみたら、楽しくなってしまって・・・。まだどこで働くかも決まっていなかったので、幅を広げたくて、色々取りました。

現在の仕事はどうやって見つけた?

三澤:なるほど。では、現在のお仕事は、資格取得の際に通っていた学校で紹介されたんですか?

八木:はい。そうです。

三澤:では、お医者さんや看護師さんと一緒に働くにあたって、心がけていることを教えて下さい。

八木:医師や看護師がスムーズに仕事ができるように、しっかりとサポートすることです。
今の私の事務仕事は、医師、看護師と連絡を取り合うことはあまりないのですが、先生はお忙しいので、先生のお時間が空いたときに、担当させてもらっている結核のことについて、話しにいくとか、そういったところで気を遣っています。
また、以前特別棟というところで働いた時は、看護師さんも一緒にいたので、そこまで難しい仕事ではなかったんですけど、先生が来る前に全部セッティングして、スムーズに仕事ができるようにサポートできることが大事だと思いました。

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仕事内容

三澤:今のお仕事の内容を具体的に教えて頂けますか?

八木:はい。今は新患受付をしていて、患者様の情報をコンピュータに登録し、カルテをつくり各科にご案内するという業務をしております。また、保険者様に出される文書を取り扱ったり、患者様のご質問に対して、細かいことでも何でも、お答えしております。

三澤:結核の担当をしている、というのは具体的に言うとどんなことなのでしょう?

八木:結核の患者様は、公費で診療していますので、その公費の扱いだとか申請の事務など、保健所とやり取りをします。

仕事のやりがい

三澤:八木さんにとって、この仕事のやりがいって何ですか?

八木:そうですね、常に毎日が勉強という所でしょうか。私はまだ社会に出たばかりなので保険のことなど全然知らなかったんですけど、業務から勉強させて頂いておりますので、そういったところがやりがいだと思います。

働くうえで一番大事なこと

三澤:実際病院で働く上で、八木さんが一番大事だと思うな事はなんですか?

八木:そうですね…一番大切な事って何なんだろう?と私もすごく考えたんですけど、病院として考えるとすごく大きくなる思いますが、「今の私」として考えると、患者様の質問などに対して、その患者様の体調を考えて、その状況に合った接遇をすることが一番大切だと思いました。

三澤:例えばお話している患者様が急に具合が悪そうになって、という時でも慌てずに、その状況を冷静に判断して、ということですよね。

八木:そうですね。患者様も倒れられたり、という事もありますので、少し体調が悪そうだな、と思ったら、いつもは大きい声を出すような場面でも、小さい声で言ってあげたりとか…。
ほんと些細なことなんですけど、患者様が歩くのが大変そうでしたら、自分からカルテを持っていって渡したりとか、そういう事ですね。

三澤:まだ、勤務して9ヶ月ということですけど、その辺はすごくもう、ベテランのような・・・(笑)

八木:いえいえ!まだ日々出来てないんで、まだまだ、まだ、なんです!(笑)

三澤:でも八木さんのお話を聞いてると、楽しくお仕事されてるなというのが感じ取れますね。

八木:はい、今すごく楽しいですね。まだ若くて、はじめたばかりなのに、担当をさせて頂いたりとか、こんなに大きな受付に立たせてもらったりとか、すごく嬉しいですね。

三澤:その辺りが、お話や表情からも伝わってきますよ。だから色々な事に対しても吸収が早いんじゃないかな、と思いますね。

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今後はどうしたい?

三澤:今後はどのように働いていきたいですか?

八木:そうですね、現在私は結核のお仕事を担当させて頂いているんですが、担当が変わって間もないので、結核の事について何も知らなかったんですね。
これまでは業務の流れしか考えられていなかったので、今後は、法的な事や、結核の患者様がどんな症状なのか、というような細かいところまでを見ていきたいな、と思っています。今はまだ、全然できてないんですけど。

三澤:今後のスキルアップのために何か考えていますか?

八木:小学生の頃からやりたいな、と思っていたんですけど、手話を勉強したいです。
この仕事についてから、更にやりたいな、と思うようになりました。
今は勉強する時間がなくて、そこまで至らないんですけど、これから子育てがもうちょっと落ち着いたら、勉強したいなと思っています。

三澤:手話というのは、何かきっかけがあったんですか?たとえば手話のドラマをみたとか?お友達に使ってる人がいたとか?

八木:いえ。前から福祉関係に進みたいな、と思っていた時に、一番に浮かんだのが手話だったんですね。
小学校の時からそういった興味で、手話の歌をうたったりしてました。
でも、大学の頃には全然関連のない学部でしたし、やるとは思っていなかったんですけど…
この仕事を始めてから、耳の不自由な方と接する機会がありまして、その時に改めて「自分が手話を使えたら、もっと色々お話してあげられたのになあ」と、感じたので。

資格や経験

三澤:なるほど…では、八木さんのように医療とは全く関係のない学部に通っていて、更に新卒で資格がなくても、医療事務という仕事に就くことができると思いますか?

八木:ええ、思います。私自身もビックリしたんですけど。

三澤:というのは、大学在学中などは、こういった仕事につくのが可能だとは知らなくて、医療事務というと、イメージ的には医療とかの関連の学部の人が多いのかな?という感じですか?

八木:はい、殆どそういう方々がする仕事だと思っていました。
こんな私でも医療事務の勉強をして、しかもこんな短いスパンだけで、仕事につけるんだな、というのはビックリしました。

将来の夢や目標

三澤:この仕事での将来の夢や目標はありますか?

八木:そうですね、将来は接遇面で、患者様が安心できるような対応ができる人になりたいです。今はまだ、慌ててしまったり、患者様の質問もちゃんと聞けなかったりするところがありますので…また、とてもやりがいのある仕事なので、できればずっと長くこちらで働きたいと思っています。

三澤:お子さんの育児との兼ね合いもあるとは思うんですけど、そのあたりのバランスをうまく取りながら、例えば将来的には、責任のある立場で医療事務の仕事を続けていきたい…といったような目標?

八木:はい。
そうなれたらいいな、と思います。

医療事務を目指す方へ

三澤:医療事務を目指す方へメッセージはありますか?

八木:メッセージを言えるような立場ではないんですけど…
この仕事は個人情報を扱うなど、大変な部分も多いですが、今は女性も働く時代になって来ましたし、私もそうでしたが、主婦の方でも諦めずに、働いて欲しいな、と思いますね。
きっと自分にピッタリの仕事があると思います。

三澤:そうですね。女性に働いて欲しい、というのもありますけど、医療事務の仕事は、主婦の方、育児や介護など時間や様々な事に制約がある方でも…

八木:できますね。

三澤:八木さんの実感としても?

はい。できると思います!
ちょっと大変だとは思いますけど、でも「外に出る」という意思があれば、できると思います。
私も、大学を中退して結婚した時は、もう「こういう仕事はつけないんだろう…」と諦めていたんですけど…。働けるんだ、という経験ができましたので。

三澤:しかも勉強にもなりますものね。

八木:はい!普通の仕事では触れられない場面や、大事な仕事がたくさんありますので。

三澤:他に代えられないような経験だったり、社会や人の役に立ってるという事がとても感じられるお仕事ですよね。

八木:本当にそうですね。

皆さんに伝えたいこと

三澤:最後に、医療事務に向いてる人ってどんな人でしょう?

八木:どんな人が向いているか、と言われると、私もはっきりは言えませんが、患者様に思いやりを持ち、大変な仕事でも、努力していけば、どんな人でもできると思います。

三澤:関心はあるけど、一体何から始めたら良いか分からない、という方もたくさん居ると思うのですが、そんな人達に伝えたいことは?

八木:どんな状況の人でも、諦めなければできる仕事だと思います。
勉強などが難しくて挫折してしまったり、生活によって、この時間は働けない、などという人もいると思いますが、実際に働いてみると、8時半から13時までの勤務の人が居たりとか、部署や業務によっては、その人の希望に勤務時間も合わせてもらえるし、なかなかそういった仕事もないと思いますので、是非挑戦してほしいです。

三澤:例えばどうしても午前中だけしか働けない、という人も受け入れてくれる、というのも、他の職種、業界の仕事と比べてとても働きやすいですよね。そういう意味では、女性にとって、とても有利なお仕事ですよね。

八木:はい、有利だと思います。

三澤:有難うございました。
今目指している方にとって、とても強いエールになると思います。
生活に制約がある人にとっては、踏み出したいけれど情報もないし、今の状況がいっぱいいっぱいで、なかなか…、ということが多いですものね。

八木:はい。私もそれで諦めがちでした。

三澤:一歩踏み出して良かったって、思いますか?踏み出さないと分からない事ってたくさんあると思いますが。

八木:はい。本当に、諦めなければ叶うんだと思いました。仕事に就いてからも、最初は希望より時間が少なかったりで、もっと働きたいなと思ったりしたんですけど…。
母から「働けるだけいいよ」って。でも今は、こういう大きな、総合案内の受付に出してもらえたり、
「結局良かったじゃん」て言われます。
諦めなければ、自分にとって良い所に行ける、ちゃんと働けるんだな、と思いました。

三澤万里子からメッセージ

今回お話をして頂いた八木さんは、とても前向きで輝いていました。ご自身、色々な事情を乗り越えて、更にキャリアアップしようという姿勢は、とてもすばらしいと感じました。「どんな状況でも諦めなければできる仕事」という言葉は、八木さんの経験から実感できる、とても重みのある言葉だと思います。
このサイトをご覧になっている皆さんも、是非頑張って欲しいと思います。

◆市立病院勤務:八木直子さん
interview01_prf23歳・女性
勤務形態:パート勤務
医療事務歴:9ヶ月
取得資格:2級メディカルクラーク、メディカルオペレータ、ドクターズクラーク
資格取得方法:通学
勤務先:市立病院
就職先:株式会社アイ・エム・ビイ・センター
東京都新宿区新宿4-2-17
ダヴィンチ新宿ビル7F
03-5363-2333(代)
http://www.imb-c.com

お仕事内容:外来医事課
勤務時間:週3日、8:30~17:15
職歴:無し

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